こんにちは、元バドミントンSJリーガーのばどチャンです。
トーナメント大会では勝負どころまで、いかに楽に勝ちあがるかも大切です。
また、相手のレベルから自分が勝てるだろうと予測する相手と試合をすることもあります。
試合はやってみないと分からないものですが、対戦する相手の実力はある程度、事前に知る事ができるものです。
だからこそ自分が勝てるだろうと考える相手には、戦略的にいかにリスクを少なく勝つことができるのか、事前に対策することが大切です。
私なりの視点で解説していきます。
バドミントン トーナメント序盤でリスク少なく勝つには
トーナメント序盤では自分が勝てるだろうと考える相手と戦う場面もあると思います。
準備もせず相手を見下して戦うのではなく、序盤からいかにリスクを少なく勝つ戦略を立てて戦うことが大切です。
意識するのは以下の4つのポイント
- リスクの少ない場面で決める
- 相手にミスをさせる
- 自分からミスをしない
- 出だしで突き放す
特に強気で向かってくる相手には最初から合わせていては、自分も精神的に引き気味になってしまうこともあります。
試合前にどのような展開に持っていくかを事前に意識することが大切になってくると考えます。
では順に解説していきます。
リスクの少ない場面で決める
実力が均衡していたり、格上相手のときはリスクを負ってでも攻めに転じる場面も多くあります。
ただし、実力差がある場合はそこまで焦る必要はありません。
徐々に追い込んで、確実に仕留められるリスクの少ない場面で決め切ることで、リスクを少なく点数に繋げる事ができます。
例えば、少しスピードを上げればスマッシュを打てる体勢だが、クリアーで押せば更にあまい球が返球されると考えられる場面ではスマッシュを打たず、クリアーでもう一発押してからあまい球を決める。
プッシュ打てそうだけど打つのが難しい場面なら弱めにプッシュ、もしくはフェイントを入れて落として次を狙う。
いかにリスクを少なく決め切るかを考えてみてください。
こちら側が優勢の状態を継続し続けることができれば、スマッシュを打たなくても相手は自滅していくことが多いです。
全力の攻撃を無理にしないことで、こちらもメンタル的余裕も出てきますよね。
それが相手にとってプレッシャーにもなります。
『この人、全然本気じゃない。。』
と。
こういう戦い方も私はありだと思いますし、実際私もこのようにゲームメイクします。
相手にミスさせる
自分が格上と試合をして負けるときに、自滅して終わってしまうことってありませんか?
それは相手にミスさせられているからです。
- コースに打たないと決まらない。
- 何でもない球も引き気味になってミスしてしまう。
メンタル的に相手にミスを誘うプレーも大切です。
どうするかというと
余裕を持つこと
余裕を持つには相手に攻撃させるにしても、しっかりと高い球を使ってレシーブに入ることが大切です。
高く後ろまでしっかり飛んでいる球はほとんど決められません。
しかし、相手はせっかく上がってきたチャンスと感じ、攻撃してくることもあります。
もちろん後ろまで返球されている球はある程度余裕を持ってとれますよね。
そうすると、
『この人全然決まらない。』
と、錯覚を起こしサイドのコースを無理に突いたり、もっと速い球を打たないといけないという気持ちのプレッシャーから自滅してくれる場合も多いです。
そして、球のスピードに自信がある方はコースはそこまで狙わなくとも、ボディ周りに攻撃的な球を入れると相手がミスする可能性もあります。
対戦相手は普段の練習環境からも、あなたの球のスピードにも慣れていないこともあり、球のスピードだけで決まることも多くあると感じます。
球のスピードだけでなく、『動きのスピードに自信がある方』は狙ったときにスピードをあげて攻撃することで、コースがあまくても相手が反応できない場合もあると思います。
サーブレシーブが単調な相手に対してのおすすめは、自分のサーブ後の相手の返球を予測して即仕掛けることです。
ラリー序盤から優勢を取れば、そのラリーを安定させることができますからね。
ミスしない
前項であげた
【相手にミスをさせる】
この前に自分がミスしてしまったら元もないですよね。笑
ネットもぎりぎりなんか狙う必要ないですし、自信のあるときに狙いに行けばよいです。
無理はしないということが大切です。
その中でも相手のあまい球や、自分の自信のある場面、そういったところでしっかり勝負をすればミスも少なくなると思います。
その為には【リスクの少ない場面で決める】ということが大切。
出だしで突き放す
出だしで突き放すことも効果ありです。
相手が戦意喪失して序盤で諦める可能性も十分ありますし、何より点差を離せば自分のメンタルも安定して、これまで上げてきた項目の内容も容易にできるからです。
特にダブルスだったら相手パートナー同士が不満を抱き、序盤に一気に離したら勝手に崩れていくことも多いと思います。
ずるいと言われるかもしれませんが、不意をついたロングサーブで一気に点差を離すなんてことも実際よくありますよ。
この点差を離すときは貪欲に点数を取りにいきましょう。
5-0までいったからいいや。
ではなく、7点、8点、、『もっともっと』と点数をもぎ取りにいきましょう。
ここ大切です。
まとめ
バドミントンのトーナメント序盤でリスク少なく勝つ戦略は大きく分けて以下4つのポイント
- リスクの少ない場面で決める
- 相手にミスをさせる
- 自分からミスをしない
- 出だしで突き放す
特にトーナメントを勝ち進む上で、このスキルはとても大切だと思います。
いかに楽に勝ち上がって体力を温存しておくかも勝ち続ける上では必要だからです。
ただし、どんな相手であっても油断は禁物です。
私が解説した戦い方は、相手を見下して試合することではありません。
あくまで、いかにリスクを少なく楽に勝ちあがるかと考えたときに、このようにして勝つことも可能という内容です。
実際多くのトッププレーヤーの序盤の試合の戦い方はこんな感じです。
逆を返せば、序盤こそチャンスで且つトーナメントの1.2回戦ほど大金星を上げるチャンスもあるということです。
そして最後に。
バドミントンは強いだけではダメです。
どんな相手でも見下したり、軽蔑するような試合態度をとっていては自分のレベルもその程度ということです。
本当にトップの強い人は人間的にも素晴らしい方が多いです。
相手がいるから自分が試合できます。
リスク少なく勝つことはとても大切ですが、そこだけが大切と考えることが最も禁物で一番足元をすくわれてしまう原因です。
序盤だからこそ戦略的に考えて戦うことが大切です。